陋巷に在り・1
- 作者: 酒見賢一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1992/11/01
- メディア: 単行本
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図書館本。「後宮小説」の酒見賢一さんの中国歴史小説。主人公は孔子の弟子、顔回。それとも孔子?
予備知識なしで読み始めたもので、内容に関してよくわかりませんが、面白いということはわかります。続きを読むこと決定です。
歴史小説ってね、話の途中でいきなり作者が出てきて、“私がその地を訪れた時には、あーだ、こーだ”とか、言い出すでしょ。
それってけっこう違和感があったんですよね。“私”はいいから、その時を、見てきたように、今そこで起こっているかのように、書いてよって思ってしまう。
小説なんだから、ウソでもいいから、余計なことは言わずに、面白く、と。
歴史小説ファンならそういうこと、資料にどれだけあたったか、矛盾する史書のどちらを採用したかとか、そういうこと言われると、うれしくて仕方ないのかもしれませんね。
で、陋巷に在りもそういう所あるんだけど、これはそんなに気になってしょうがない、ってことはありませんでした。作中の“私”が、作られた印象であり、演じてるように見えるのです。
それならば、入れ子構造というか、作中作(ちょっと違うかも)のような感じで、楽しめます。
で、陋巷に在り。
お話は、まだまだこれから、というところです。早めに次に行きたいと思います。